2009年7月23日木曜日

興味深いカメラ技術2つほど

・FUJI FILMの3Dカメラ
・キヤノンの手ぶれ補正
についてです。

1, FinePix REAL 3D

FUJI FILMから登場したこの技術は写真を3次元として捉えるもの。つまり立体画像が得られる。カメラは一種の「二眼」すなわち右側と左側にレンズがある。型番はFinePix REAL 3D W1である。デザインも秀逸と感じた。ピアノブラックは格好いい。
価格は高いが他機種にはない機能であるから価値はあるだろう。低価格競争となっているデジカメ業界で生き残るためには「他にはない独自の機能」が必須となる。3Dカメラという技術は最近では久しぶりにインパクトのある「独自の機能」だ。
なお3D動画にも対応。さらに2系統の光学系は、3D画像のみならず互いに感度を変えたり画角を変えた状態で同時撮影する機能も搭載。ただ某一眼レフに搭載されているISOブラケットができたらいいなと思う。つまり画角も絞りもシャッター速度も同一で、ISO200とISO800で同時に撮影する機能。明るい画像と暗い画像が出てくるので、本体内でHDR合成ができたらすごく楽しそうに思う(まあHDRの合成はパソコン上で簡単にできるので本体内で無理にやる必要はないが)。
カメラだけでなく、表示するモニタも同時に発表された。型番はFinePix REAL 3D V1で、8型の液晶パネル。最大解像度はSVGAの800x600(2D)となる。さらにはプリントでも3Dに対応する。「撮る」から「見る」まで3Dに対応するシステムが構築できる。

2,シフトブレに対応するキヤノンの手ぶれ補正

まずは「シフトブレ」の定義をせねばなるまい。一般に生じる手ぶれは角度方向のブレである。撮影者を真横から観察したとき、カメラを中心にしてレンズの先端が弧を描くようにブレる。このようなブレの時にはカメラの位置は一定である(レンズだけがブレてカメラの位置は動かない)。
シフトブレとはカメラの位置も一緒にぶれてしまう現象である。言うなればレンズとカメラが同時にブレてしまう。詳しくは「キヤノンが世界で初めて2種類の手ブレを光学的に補正する“ハイブリッドIS”を開発」(URL http://web.canon.jp/pressrelease/2009/p2009jul22j.html)を参照。
キヤノンの発表に拠ればマクロ領域でも効果を発揮するとのこと。なお世界初ということらしい。今までの手ぶれ補正に対してどのくらい効果があるのかは未知数である。またマクロ領域に限って言えば、被写体と撮影者の距離(撮影距離)が不安定になることのほうが悩みの種だったりする。もっとも風の弱い日にしっかりと三脚を立てればいいだけのことだが、手持ちマクロ撮影に関連させて書いてみた。

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